ホットプレイス

春風に乗って波の上を歩く

正東深谷パダブチェ道

• 江陵は海の色が季節の変化を教えてくれる。春の訪れと共に、海は限りなく明るく透明になる。少しでも早く春を迎えたいなら、江陵の海に出かけよう。春風に乗って青い海の上を歩くことができる正東深谷パダブチェ道コースをオススメ。


• 天然記念物第437号の一部として指定された正東深谷パダブチェ道は、2016年に開放されて以来、毎年平均20万人以上の観光客が訪れる江陵の名所だ。200~300万年前の地殻変動を観察できる韓国唯一の海岸段丘として地質学的価値も高い。海岸絶壁と海が作り出した天恵の絶景、奇岩怪石の上に白く砕ける波のパフォーマンスなど、正東深谷パダブチェ道は歩いている間、まったく退屈さを感じないほど興味津々な探訪路だ。



• 文化体育観光部と韓国観光公社が発表した「2025~2026韓国観光100選」に選ばれた正東深谷パダブチェ道は、最近新たな変化を迎えた。従来のコースに640mの区間を追加し、深谷港と正東港をつなぐ3.1kmの探訪路として生まれ変わった。サンクルーズリゾート内にあった正東チケット売り場も正東港に移転した。そのおかげで、急な山道の代わりに広大な海を見渡す旅が始まった。



• 昨年4月にオープンし、今年2回目の春を迎えた正東深谷パダブチェ道の新区間はどのような姿だろうか。正東港のチケット売り場を通り、丘の上で白い姿を誇るサンクルーズリゾートの見送りを受けながら、本格的な探訪の旅に出る。



• 海岸絶壁に沿って続くデッキを歩くと、足元で揺れる波の動きにより躍動感が感じられる。冬の間、青かった海の色は、春になってまるで厚いコートを脱ぎ捨てたかのように、一層軽やかで澄みきって見える。



• エメラルド色の海が限りなく澄んで透明だ。奇岩絶壁との調和を成し、時に刻々と新しい風景を作り出す。波の音まで加わり、目と耳が心地好く、胸が爽やかですっきりする。


• 足取りも軽くなり、正東港から深谷港まで一歩でたどり着きそうだ。しかし、海を背景に記念写真を撮影できるフォトゾーンの誘惑に負けて足が止まるだろう。海上広場や空の階段などは区間が延長され、新設されたフォトゾーンだ。


• 石塔を積み上げた「願いの道」を過ぎると、自然が腕前を発揮したユニークなフォトゾーンが見える。それはまさに波と風が作り出した奇岩怪石だ。名前も面白い。兜岩、扇岩、亀岩など人々の想像力を刺激する形と隠れた物語を秘めた岩だ。特に、兜岩には6本の指を持つ「六足虎」を退けた姜邯賛(カン・ガムチャン)将軍の伝説が込められている。よく見ると、本当に兜をかぶった凛々しい将軍の姿に見える。



• また、別の名所である扇岩に向えば、思いがけない風景を発見し胸が高鳴り始める。まるで岩の間に咲いた白い野花のようにこぢんまりとした一つの建物が目に留まる。しばらく歩いて疲れた足を休ませたい訪問客には贈り物のようなカフェ「ユンスル」が待っている。


• 「ユンスル」とは日差しや月明かりに照らされて輝くさざ波を指す韓国固有の表現である。その名の通り、カフェ「ユンスル」では朝日の下で宝石のように輝く海の風景を楽しむことができる。5月から期間限定でカフェ前の海辺に訪問客のためのパラソルとサンベッドが設けられる。こんなに目の前に海が見えるカフェがあるとは、ロマンの限度を超えて非現実的な感じさえ覚える。



• カフェ「ユンスル」は1杯のドリンクにも海を彷彿させる。このカフェが誇るシグネチャーメニューの「ユンスルエード」は清涼感のある藍色の海のようだ。一緒に注文したグレープフルーツエードは夕焼けに染まる海をそのまま移したようだ。カフェ「ユンスル」で海を眺め、飲んで、楽しんだあまり、次の目的地をすっかり忘れそうになった。


• カフェ「ユンスル」から深谷港方向に2分ほどの距離に扇岩がある。扇を広げた形に似た扇岩には、神秘的な絵にまつわる民話が伝えられる。それほど神秘的な場所だ。扇岩からモンドル海岸を通って展望タワーに上がれば、深谷港に到着したことを意味する。



• 今まで歩んできた道を振り返る。人々の足跡を包み込む大自然の包容力に自然に感謝を覚える。風が肩を揺らす。来た道を戻る時間だと。来た道と反対に歩けば、また違った風景が見えるだろう。春風の応援を受けて再出発！
  
  
• • 正東深谷パダブチェ道の運営時間
  • * 夏期(4月～10月) 09:00～17:30 (チケット販売時間 16:30まで)
  • * 冬期(11月～3月) 09:00～16:30 (チケット販売時間 15:30まで)
    
    
  • ※ 注意事項
  • * 観光客の安全を守るため、気象状況によって開場・閉場状況が予告なく変更される場合があります。 訪問の際は、予めご確認ください。
  • (ホームページ : https://searoad.gtdc.or.kr/ お問い合わせ : +82-33-641-9444～5)