カンヌン(江陵)での体験
コーヒーに関するすべて
TERAROSA MUSEUM
秋はコーヒーと相性のいい季節だ。めっきり肌寒く感じる風、日々深まっていく自然の色彩、多忙な過去の時間を振り返る思索の瞬間が、温かくて濃い一杯のコーヒーを求めさせる。もしも秋の旅行を計画しているなら、コーヒーとともに楽しんでみてはどうだろう? コーヒーの街・江陵で「コーヒーに関するすべての物語」を収めた博物館に出会おう。
TERAROSAは2002年にコーヒー焙煎工場としてスタートした。世界中のコーヒー産地を直接訪ね、品質の良いスペシャルティグレードの豆を選別し、段違いのコーヒーの味を提供した。「工場型コーヒーショップ」という独特なコンセプトとともにレトロな雰囲気で訪問客に深い印象を与え、江陵のランドマークとして浮上した。
TERAROSAとはイタリア語で「赤い大地」、ポルトガル語で「希望の大地」を意味する。一言で言えば、コーヒーがよく育つ大地という意味だ。そのためか、TERAROSA本店の建物の外観は一面赤レンガで覆われていて、そこに赤と対比する緑のツタとクリの木の森がTERAROSA独特の感性と趣を際立たせている。
TERAROSAは江陵をはじめソウル・済州・慶州などに支店があるが、本店でのみ出会える楽しみが一つある。それはコーヒーが作られる全過程を見学し、コーヒーの試飲まで体験できる「TERAROSA MUSEUM」の見学である。TERAROSA MUSEUMの見学は、毎日午前10時から午後5時まで毎正時ごとにガイドツアーが行われ、所要時間は約40~50分ほどだ。1回につき先着順15名まで入場可能なため、現場での受付より電話での予約がお勧めだ。(15名以上の団体の場合、最低2日前までに要問い合わせ)
見学チケットはTERAROSA MUSEUM アートショップで購入できる。ここでは様々な産地の豆とTERAROSAのMD商品、多種多様なハンドメイド製品、コーヒーの木の苗木なども販売している。見学開始前の待ち時間に見て回ったり、見学後に記念品を購入するのにもよい。
TERAROSA MUSEUMは、メイン展示室を含む計3つの展示室で構成されている。ガイドが許可する区間以外での写真撮影は禁止となっているのでご注意。
ガイドの従って入る第1展示室には、生豆を購入するためにコーヒーの産地を訪ねる旅程を収めた映像がまず訪問客を迎えてくれる。瞬間、一方の壁が扉のように開き、コーヒーの収穫と加工の過程を絵で表現した展示が続く。それは単なる情報を盛り込んだ絵ではなく、コーヒーの隠れた物語を伝える作品そのものといえよう。
第2展示室では、コーヒーの由来から焙煎、グラインディング、抽出の歴史を一目で見ることができる。
特にTERAROSAが長年にわたって収集してきたアンティークな焙煎機とグラインダーのコレクションは世代を越えた世界の人々のコーヒーへの愛情を示している。また、この区間ではガラス壁を通してTERAROSAコーヒー工場で豆を選別し、焙煎してから包装する過程まで詳しく見学することができる。
最後のメイン展示室では、スペシャルティコーヒー3種を味わう試飲体験が待っている。それぞれ異なる産地の豆から抽出したコーヒーを味わいながら、自分好みのコーヒーの味を見つけ、よいコーヒーに対する見識を養う時間となる。メイン展示室の横にはコーヒーの木が育つ温室があり訪問客の出入りも許可されているのでコーヒーの木と実をすぐ目の前で観察することができる。
TERAROSA MUSEUMは、一杯のコーヒーが私たちの前に届くまでの全過程を見せてくれる一風変わった博物館だ。ここでの見学を終えると、毎日何気なく飲んでいたコーヒーが少し違って見えてくるかもしれない。最後の一口まで大事に想えるほどに…。
TERAROSA MUSEUM
営業時間
: 10:00–17:00
利用料金
: 一般 12,000ウォン / 子ども 8,000ウォン / 団体(15名以上) 10,000ウォン
予約問い合わせ
: +82-10-2243-2760
TERAROSA MUSEUM
江陵市邱政面玄川キル25